「黒ワニとハーモニカ」別館 バンダイがマーズジャケットをプラモにしてくれるのを待つ日記

ロボットアニメをわりと好むヲタによるブログ。 たまに少しだけ防衛問題について喋ったりもします。 あとパワードレッド・ドレッドノートHのプラモ化と、コトブキヤが有澤の雷電をプラモにしてくれるのも待ってます。

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「自衛隊史論 政・官・軍・民の60年」佐道明広

佐道明広氏の新刊。
いくつか興味深い指摘があったので箇条書きにて。

・吉田茂が防衛政策を取り仕切っていた時期、池田・ロバートソン会談において保安庁(当時)のスタッフは完全に排除されており池田を始めとする大蔵省のスタッフによって交渉が行われた。
この事は吉田にとって再軍備がいかなる組織形態で行われるかという点よりも、財政上の規模がどうなるかという点を重視していたことを示す。

・いわゆる「進歩的文化人」と国民世論の乖離。
「進歩的文化人」の中で主流だった反・反共主義は国民とは著しく乖離しており、国民が外交政策への世論調査で「ソ連陣営につくべき」と答えたのは最も高かった年でもたった4%でしかない。

・外務省が70年台という非常に早い時期から自衛隊の対外強力を省内で検討していたという事実。ただし関係省庁とのすり合わせは行われておらず、あくまで外務省の中にとどまっていた。
評者はこの点に、後のルワンダPKO派遣で現地治安情勢は実際には極めて悪化していたにも関わらず、それを外務省が握り潰し現地の治安は安全ということで派遣決定をさせたことや、イラク派遣で外務省が真っ先に派遣決定を下してしまった愚の種が脈々と受け継がれていたのではないかという印象を抱いた。

・自衛隊の規模・予算は縮小していく一方でありながら、自衛隊の任務は拡大し続ける一方であるというギャップ。
先だっての駆けつけ警護解禁にあたって民主党長島昭久議員は「自衛隊の任務を拡大するなら、法的権限もそれに応じて拡大すべき。現状は任務の拡大に権限拡大が追いついていない」と政府を追求しているのを思い出される。

・離島防衛や在沖基地を巡り、現地民の意見を正確に把握しておらず「反対派は島外からと聞いている」と防衛相が事実に反する発言を述べていること。

防衛行政をめぐる非常に示唆に富む良著。ただし佐道氏の「戦後日本の防衛と政治」を読んでいないと十分についていけない部分があるのは留意されたい。
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