「黒ワニとハーモニカ」別館 バンダイがマーズジャケットをプラモにしてくれるのを待つ日記

ロボットアニメをわりと好むヲタによるブログ。 たまに少しだけ防衛問題について喋ったりもします。 あとパワードレッド・ドレッドノートHのプラモ化と、コトブキヤが有澤の雷電をプラモにしてくれるのも待ってます。

集団的自衛権:防衛出動の要件緩和 自衛隊法改正を調整(再掲)

2度文章を追加して書きなおしたので再掲載。

http://sp.mainichi.jp/m/news.html?cid=20140710k0000m010143000c&inb=mo
集団的自衛権の行使を可能にするための法整備を巡り、政府は9日、自衛隊法の「防衛出動」の規定を緩和して自衛隊出動の根拠とすることで調整に入った。来年の通常国会に提出する自衛隊法改正案に盛り込む。憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認を決めた7月1日の閣議決定は、集団的自衛権を「わが国を防衛するための自衛の措置」としており、新たに認める自衛隊活動は「他国防衛」ではないことを条文上明確にする狙いがある。

 複数の政府関係者が明らかにした。現行の自衛隊法は、日本への武力攻撃が発生した場合か、その明白な危険が切迫していると認められる場合、自衛隊に「防衛出動」を命じることができると定めている。政府は今回の閣議決定を踏まえ、日本に攻撃がなくても、密接な関係にある他国が攻撃を受け「わが国の存立が脅かされ、国民の権利が根底から覆される明白な危険」があると判断されれば、防衛出動できるように自衛隊法を改正する考えだ。

 政府・与党内には、防衛出動とは別に「集団防衛出動」などの規定を新設して集団的自衛権を行使可能とすべきだとの意見もあった。しかし、閣議決定が日本の武力行使を「自衛の措置」に限っていることを考慮。国際法上は集団的自衛権の行使に該当する活動についても防衛出動で対応することで「国内的には『あくまで自衛の措置だ』と説明することもできる」(与党関係者)とみている。

 ただ、日本が攻撃を受けていない段階で「自国防衛」のため自衛隊を出動させれば「先制攻撃ではないかとの指摘が出かねない」(政府関係者)との声もある。このため政府は「密接な関係にある他国からの要請」を集団的自衛権行使の条件とすることを検討している。【飼手勇介、青木純】


これについては当然の改正案であろう。
集団的自衛権を解禁したのに、肝心の防衛出動でそれが出来ないままでは何も意味がない。

ただ「他国からの要請」を条件にするのは疑問を感じる。

具体的にもっとも可能性が高い集団的自衛権行使のケースとしては朝鮮半島有事と台湾有事だが、私は韓国が自衛隊の来援を(少なくとも積極的には)求めてくるほど日韓関係は安定していないように感じているが、そうなると明らかに日本の安全安定を損なう事態であるにも関わらず自衛隊は行動を起こせなくなる。
台湾有事の場合は来援要請に答えることはすなわち「一つの中国」原則を揺るがすことに直結する問題で、本当に中国軍の台湾攻撃が始まった後の段階でもない限り要請されても承認するのは容易くないだろうし、その段階に至ってから承認してもすでに手遅れになる可能性は低くないのではないか。

「先制攻撃とみなされかねない」という懸念自体はもっともだが、それは集団的自衛権行使の上で避けようがないことなのではないか。
なんらかの法的制約を入れておくということの意義そのものはあるが、事前に判断する上で有効な歯止めを設けることとスムーズな集団的自衛権行使の両立は不可能に思える。

自衛隊法第76条に条文を追加して、一度防衛出動を承認した後に再度審議を行い、場合によっては承認を取り消せる規定を入れるのが良いのではないか。
ここで事前承認に拘ると、逆に首相の指揮権への国会関与・チェックそのものが形骸化する可能性もある。

というのも、事後にせよ事前にせよ防衛出動の承認を国会で審査する時というのは当然武力攻撃事態が実際に起きている時である。
55年体制時代ならいざ知らず、今では与党と野党(泡沫政党は除く)の間に安全保障政策において大きな隔たりはない。
第一党の民主党と自民党の間にある差というのはせいぜい対米重視か対中重視かの違いくらいで、それもどちらか一方と組んでどちらかと敵対しようという違いでは(少なくとも建前の上では)なく、相対的にどちらかを優先させるだけでしかない。

つまり防衛出動の承認を巡る国会議論において紛糾するということはもはや考えられず(まして否決されることはほぼありえないと言っていい)、また実際に自衛隊が円滑な防衛措置をとれるようにということでもほぼ政府の説明を丸呑みし素通りさせるという形で承認がなされると推測される。

こうなると、一度防衛出動を承認した後は国会が首相の指揮権に関与する余地が法律上一切ない現行の規定だとただ国会は首相が自分の決定権で自衛隊を撤収させるのを待つ以外何も出来ず、なんのチェック機能も果たせないことになる。

国会承認に有効期限を設け、切れるたびに(切れそうになるたびに)再度審議する、あるいは一度承認した防衛出動を否決できるといった事後関与制によって国会の関与を担保するのが望ましいだろう。
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