「黒ワニとハーモニカ」別館 バンダイがマーズジャケットをプラモにしてくれるのを待つ日記

ロボットアニメをわりと好むヲタによるブログ。 たまに少しだけ防衛問題について喋ったりもします。 あとパワードレッド・ドレッドノートHのプラモ化と、コトブキヤが有澤の雷電をプラモにしてくれるのも待ってます。

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「戦前日本のグローバリズム」井上寿一

井上氏の昭和3部作。
国粋主義隆盛とされるこの時代においても実は日本は国際外交に熱心であった、という内容。

松岡洋祐の国際連盟退場は松岡本人は失態だと思っていたのに国民に歓迎されたというのは現在では有名な話だが、この本はもう一歩掘り下げて外務省本省が脱退に積極的で、それに対して消極的だった松岡とやり取りがかわされたという話を描いている。
また連盟脱退自体も実は国際協調を重視した結果であり、というのも連盟にとどまっていれば熱河作戦が自然と問題視されることは避けられず、そうなったら連盟規約違反はどう見ても明らかであったため脱退せざるをえなかった、とする。
(つまり政治が軍を統帥できないという情けない事実を前提にしているのだが……)
また脱退後も日本外交は欧米との調整を欠かさなかった。

また日本の生命線として重要視されていたと語られる満州も実は当時の国民にとってはあまり関心のない地域であり、満州からの遊説隊は担当省庁の長官にすら「さぞ君たちはフカシて回ったんだろうね」と冷笑される有様であり満州移民の数も実は中南米の1/5以下だった。

中南米移民はこの時代の日本の国際協調路線の産物で、ほかにもイスラームや中国などの地域への研究が始まったのもこの時期。
ただし当初の中南米移民は「日本に帰って錦の旗を故郷に飾る」ことばかり考えており現地に溶け込もうという意思がみられなかった。

他にも英連邦のブロック経済切り崩しに苦慮する日本外交など、通説では描かれなかった部分が多く、非常に興味深い一冊。
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