「黒ワニとハーモニカ」別館 バンダイがマーズジャケットをプラモにしてくれるのを待つ日記

ロボットアニメをわりと好むヲタによるブログ。 たまに少しだけ防衛問題について喋ったりもします。 あとパワードレッド・ドレッドノートHのプラモ化と、コトブキヤが有澤の雷電をプラモにしてくれるのも待ってます。

「戦前日本の国家構想」井上寿一

井上氏の昭和3部作。
議会主義・農本主義・国家社会主義・社会主義という4つの社会構想がいかに展開しやがて潰えていったかという本。

議会主義の歴史では反軍演説で名を残した斉藤隆夫でさえ後期には政党政治家ではなく軍人政治家(具体的には宇垣)に期待を寄せていたというのが目をひく。
5・15事件は(2・26事件と異なり)社会的に同情を集めたというのは以前読んだ本で知っていたが、浜口雄幸首相の狙撃事件も世論どころか政党すら犯人に同情的で、首相への態度は形式的だったというのはいかにこの当時議会主義に厳しい目が注がれていたかを物語る。

社会主義の展開は一言で言えば内ゲバの歴史で、無産政党の候補が乱立しては内輪もめを繰り返し結局当時苦境にあった低所得層の意を汲み損ねたという話で、現在でも低所得層の意見が政治に反映されているだろうかと思うと進歩のなさに(同じ低所得層の人間として)非常に胃の痛い思いにかられる。

通説とは違う話を丹念な資料調査で掘り起こす井上氏の手腕はこの本でも健在で、氏の本を面白いと思う人ならおすすめできる一冊。
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