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「黒ワニとハーモニカ」別館 バンダイがマーズジャケットをプラモにしてくれるのを待つ日記

ロボットアニメをわりと好むヲタによるブログ。 たまに少しだけ防衛問題について喋ったりもします。 あとパワードレッド・ドレッドノートHのプラモ化と、コトブキヤが有澤の雷電をプラモにしてくれるのも待ってます。

(雑感)「情報、官邸に届かず」

阪神大震災の項から。

 ・官邸の情報源はNHKのテレビしかなかった。関係省庁から上がってくる情報はゼロ
 ・法律(災害対策基本法)では地震が発生すれば国土庁が主管官庁となり、防災局が担当部局になる。マニュアルでは気象庁から非常災害発生の連絡を受けた場合、国土庁と官邸に同時に最優先で連絡が送られるはずだが、関東大震災を念頭に置いた首都圏での地震の際の決まりだったため、関西で起こった阪神大震災では官邸に情報が送られることはなかった
 ・そもそも国土庁が24時間体制になく、地震発生当日でさえ18:30で業務終了、官邸スタッフは問い合わせのため地下の民間警備員用の番号をダイヤルしなければならなかった。
  さらに驚くべきことに国土庁と地方自治体の間には専用直通回線の類は用意されておらず、連絡手段はNTTの一般回線のみ。当然すでにパンクしていたNTTの回線で、兵庫県庁や神戸市と連絡を取ることは完全に不可能だった。
 ・システムの欠陥は国土庁に限らず、気象庁でも地方災害時の第一報の連絡先は消防庁と国土庁のみで、警察庁や防衛庁はおろか総理官邸も連絡先に含まれていなかった。そのため防衛庁に送られた第一報は中部方面総監部から防衛マイクロ回線を使って当直員から送られた。
 ・現地では中部方面航空隊のOH-6がビデオで航空撮影を行ったが、リアルタイムのデータリンクシステムが関西方面には未配備(関東にはあった)であったため、貴重な映像情報だったビデオテープは数時間放置され、午後三時になってようやく東京に届けられた。
 ・同じ時間帯に空自の徳島教育航空群、小松航空隊もそれぞれ航空偵察を行い、現地の壊滅的状況を掴んでいたが、やはり東京に情報が上がらなかった。
 ・防衛庁防衛局運用課(自衛隊全オペレーションの中枢)の判断「こちらにいくつかの断片的な情報は入ってきているが、現地に情報を寄越せというのは混乱を招くだけで、とにかく部隊の派遣が最優先。少なくとも情報は現地で活動する部隊のために使用するだけで十分。
  官邸には法律からいって情報を入れるのはウチではなく国土庁で、防衛庁から情報を送る必要はない
 ・警察庁は本庁―兵庫県警―各警察署というラインは予め専用回線が整備されていたが、末端であり情報入手源となるはずの派出所・交番とはNTT一般回線でつながっていたため連絡不能に。また警察官自身が被災者となり、救助活動に全力を投じる必要があったため情報入手どころではなかった。ヘリTVとそれを経由する移動中継所は関西での大地震を想定したことがなかったため瞬時の対応ができず、結局まる一日警察庁も情報の空白に置かれた。
 ・全国24500箇所の郵便局を持つ郵政省も情報入手源としては有用であったはずだが、東京と地方は専用回線ではなくNTT一般回線で繋がっているだけだったので完全に連絡不能。
 P-SAT衛星通信システムは中継車が郵政省に配備されておらず、2日かかって保有する民間業者を探し出して借り受け、さらに徹夜の行軍でその2日後になってようやく中継車が現地入り。


 こういう欠陥だらけの、非常災害をまったく想定していないシステムしか持っていなかった当時の各官庁の現状、またすべての死亡者が行政上「同じ時刻に死亡した」ということにされている(一人一人の死因を突き止め、そのことと行政の対応に関係はあるのか、責任を取るべきは誰なのかという点が完全に排除された)ということには一切批判の目が向けられることなく、ただ「村山・貝原の革新イデオロギーが自衛隊派遣を遅らせ、無駄に県民を殺した」とだけ安易に総括されてしまっているのは正しいんだろうか。

 村山らに相応の責任があるのはまったくその通りだと思うけれども、彼らだけが悪くて他は誰も悪くなかったのか?
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