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「黒ワニとハーモニカ」別館 バンダイがマーズジャケットをプラモにしてくれるのを待つ日記

ロボットアニメをわりと好むヲタによるブログ。 たまに少しだけ防衛問題について喋ったりもします。 あとパワードレッド・ドレッドノートHのプラモ化と、コトブキヤが有澤の雷電をプラモにしてくれるのも待ってます。

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「戦争の経済学」ポール・ポースト/山形浩生・訳

戦争と経済の相関性を実証的かつ学術的に解題する一冊。
非常に興味深い本。


・戦争は経済を潤すか?
→条件付でyes。
 
   開戦時点での低経済成長
 戦争開始時点での低いリソース利用度(=生産能力の余剰分の多さ)、
   戦時中の継続的巨額支出
   本土で戦闘が行われない戦争であること
   紛争の非長期化
   資金調達がしっかりしていること。
  
 これらを満たしている場合は戦争によって経済が潤う。基本的にベトナム戦争以降のアメリカの戦争はこれらを満たしていない。

基本的に危機は将来の不確実化によって消費意欲を減退させ、消費者は支出を引き締める。

また戦争によって起こる物資不足や戦費調達による貨幣供給量の増大はインフレを招き、これも経済を圧迫する。
(Ex:太平洋戦争突入直前、日中戦争中期以降の日本経済)


・格差と紛争
垂直方向の格差(所得別階層の格差)は紛争につながることは少ないが、水平方向の格差(民族、宗教などのコミュニティ単位の格差)は紛争の危険に直結する。


・兵器市場の概略
1、買い手は政府しかいない
2、市場は基本的に独占市場である。その商品を供給できる会社は通常ごく少数(場合によっては1社)である。
3、技術的特性のほうが価格の高低に優先する。
4、競争は初期の契約獲得競争段階にのみ限られる。
5、予算は無限でなく主要兵器プログラムは規模が大きいため、防衛産業は受注殺到か日干しかの極端な二択になりやすい。
6、軍事技術の特異性のため、政府はメーカーに対する補助金などの給付に非常に積極的である。
7、これらの特徴からして、政府が介入する余地がこれほど大きい市場は他に無い。

・徴兵制の経済的合理性と軍事的非合理性
個々の適正や能力と無関係に一律徴集する徴兵制は、予算費用は安くても機会費用は高い。


興味深かったのはこのあたりの記述。
経済に疎くても解説が丁寧で章ごとにまとめが付属し、非常に読み易い。
記述の貴重性は言わずもがな。
安保論に興味があるなら読んで損なしの一冊。
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